礼拝メッセージ(2024年5月19日)「感謝と喜びの教会」 石井努 牧師

           


1:詩編/ 009編 001節
【指揮者によって。ムトラベンに/合わせて。賛歌。ダビデの詩。】
2:詩編/ 009編 002節
わたしは心を尽くして主に感謝をささげ/驚くべき御業をすべて語り伝えよう。
3:詩編/ 009編 003節
いと高き神よ、わたしは喜び、誇り/御名をほめ歌おう。
4:詩編/ 009編 004節
御顔を向けられて敵は退き/倒れて、滅び去った。
5:詩編/ 009編 005節
あなたは御座に就き、正しく裁き/わたしの訴えを取り上げて裁いてくださる。
6:詩編/ 009編 006節
異邦の民を叱咤し、逆らう者を滅ぼし/その名を世々限りなく消し去られる。
7:詩編/ 009編 007節
敵はすべて滅び、永遠の廃虚が残り/あなたに滅ぼされた町々の記憶も消え去った。
8:詩編/ 009編 008節
主は裁きのために御座を固く据え/とこしえに御座に着いておられる。
9:詩編/ 009編 009節
御自ら世界を正しく治め/国々の民を公平に裁かれる。
10:詩編/ 009編 010節
虐げられている人に/主が砦の塔となってくださるように/苦難の時の砦の塔となってくださるように。
11:詩編/ 009編 011節
主よ、御名を知る人はあなたに依り頼む。あなたを尋ね求める人は見捨てられることがない。
12:詩編/ 009編 012節
シオンにいます主をほめ歌い/諸国の民に御業を告げ知らせよ。
13:詩編/ 009編 013節
主は流された血に心を留めて/それに報いてくださる。貧しい人の叫びをお忘れになることはない。
14:詩編/ 009編 014節
憐れんでください、主よ/死の門からわたしを引き上げてくださる方よ。御覧ください/わたしを憎む者がわたしを苦しめているのを。
15:詩編/ 009編 015節
おとめシオンの城門で/あなたの賛美をひとつひとつ物語り/御救いに喜び躍ることができますように。
16:詩編/ 009編 016節
異邦の民は自ら掘った穴に落ち/隠して張った網に足をとられる。
17:詩編/ 009編 017節
主が現れて裁きをされるとき/逆らう者は/自分の手が仕掛けた罠にかかり〔ヒガヨン・セラ
18:詩編/ 009編 018節
神に逆らう者、神を忘れる者/異邦の民はことごとく、陰府に退く。
19:詩編/ 009編 019節
乏しい人は永遠に忘れられることなく/貧しい人の希望は決して失われない。
20:詩編/ 009編 020節
立ち上がってください、主よ。人間が思い上がるのを許さず/御顔を向けて異邦の民を裁いてください。
21:詩編/ 009編 021節
主よ、異邦の民を恐れさせ/思い知らせてください/彼らが人間にすぎないことを。〔セラ

詩編/ 009編 001節~021節(新共同訳聖書)

                

 1【指揮者によって。ムトラベン(息子の死)に合わせて。賛歌。ダビデの詩。】2わたしは心を尽くして主に感謝をささげ驚くべき御業をすべて語り伝えよう。3いと高き神よ、わたしは喜び、誇り御名をほめ歌おう。この信仰の言葉が、神殿の賛美を担当する指揮者によって、ムトラベン・息子の死の時に神を称える歌として語られていることは、驚くべき信仰だと思います。不幸とも思える出来事の中で、主への信頼を表す言葉を歌おうとする信仰には学ばなければならないでしょう。わたしたちはどのような時でも神に信頼することを忘れてはなりません。神は、イエス様を逮捕しようとして来た、ローマの兵士やユダヤの警備隊が、その権威に後ずさりしバタバタと倒れたように、威厳をもって背く者の前に顕われ、ことごとく倒してくださるお方なのです。わたしたちに降りかかる逆境の時も、わたしたちを見ていてくださいます。そして、どのようにしたらこの人に素晴らしい時を迎えさせられるのか、ご計画くださいます。主は、いつもその御座にあって、真っすぐに主を見上げ、そして自我を捨ててひれ伏して祈る、そんなわたしたちの訴えを聞いて下さり、御国の正義を示してくださる。素晴らしいお方なのです。

    
 わたしたちの命は、神様からいただいたものであって、神様に付属しています。「貧しい人の叫びをお忘れになることはない」神様の前に、自分には何もないことを悟る人。厚い信仰に生きる人。言い換えれば、物質的な富は無意味であって、神が全てであると知る人。こんな人を神が捨て置くはずはありません。絶対的な信頼を置く者に、主の御手はおかれるのです。神様の御支配は、天に在るのと同じようにわたしたちの中にも行われるのです。イエス様も山上の説教において告げられていますが、「貧しい人の叫びをお忘れになることはない。」そう願う祈りは、時を超え現在も、未来にも及ぶものなのだ。とダビデの詩は唄うのです。

      
 神に背を向ける人は、自分たちの生み出した富を愛する心に苦しめられ、希望をなくしていきます。自分たちが憧れた権力に屈して絶望していきます。しかし、主により頼むわたしたちには失望はあっても絶望はありません。滅びに向かう、主に背を向ける人のように、この世の生み出す価値観や富に惑わされることなく、常に神に向かう人になろうではありませんか。主は見ていてくださるのです。わたしたちは、何時だって主の御手に抱かれています。イエス様を救い主と告白するわたしたちは、その流された血潮によって贖い出された、新しい契約の民です。この恵み深い神によって召し出された者が集まりその体とするのが教会なのです。わたしたちの未来は、永遠の命と共に神の国にあると言う希望は、決して失われることはないのです。イエス・キリストの神に賛美と祈りを捧げ、感謝と喜びの中をわたしたちは歩んでまいりましょう。