礼拝メッセージ(2023年6月11日)
『 み言葉を信じて帰って行った 』
石井努 牧師
ヨハネによる福音書 4章:46節~54節
04章 46節:イエスは、再びガリラヤのカナに行かれた。そこは、前にイエスが水をぶどう酒に変えられた所である。さて、カファルナウムに王の役人がいて、その息子が病気であった。
04章 47節:この人は、イエスがユダヤからガリラヤに来られたと聞き、イエスのもとに行き、カファルナウムまで下って来て息子をいやしてくださるように頼んだ。息子が死にかかっていたからである。
04章 48節:イエスは役人に、「あなたがたは、しるしや不思議な業を見なければ、決して信じない」と言われた。
04章 49節:役人は、「主よ、子供が死なないうちに、おいでください」と言った。
04章 50節:イエスは言われた。「帰りなさい。あなたの息子は生きる。」その人は、イエスの言われた言葉を信じて帰って行った。
04章 51節:ところが、下って行く途中、僕たちが迎えに来て、その子が生きていることを告げた。
04章 52節:そこで、息子の病気が良くなった時刻を尋ねると、僕たちは、「きのうの午後一時に熱が下がりました」と言った。
04章 53節:それは、イエスが「あなたの息子は生きる」と言われたのと同じ時刻であることを、この父親は知った。そして、彼もその家族もこぞって信じた。
04章 54節:これは、イエスがユダヤからガリラヤに来てなされた、二回目のしるしである。
ヨハネによる福音書 4章:46節~54節(新共同訳)
イエス様は再びガリラヤのカナに行きました。先月お話した婚礼において、水瓶の水をよい葡萄酒に変えられた、あのカナです。ある王様の役人がカファルナウムにいましたが、その息子が病気だったのです。この役人はイエス様がエルサレムからガリラヤに来ていると聞いて、今にも死にそうな息子を助けてもらおうと頼みに来たのです。「ラビ、カファルナウムまでおいでください。どうか死にそうな息子を助けてください」イエス様は、彼に向かって言いました。『あなたがたは、しるしや不思議な業を見なければ、決して信じない』と言われました。役人は「主よ、子供が死なないうちに、おいでください」イエス様は言われました。『帰りなさい。あなたの息子は生きる。』どうでしょう。その役人は、イエス様の言うことを信じて帰って行ったというのです。この役人は、初め、イエス様を息子のところに連れて帰ろうとしていたのに、です。彼は、最後にはイエス様のお言葉だけを信じて帰って行きました。これが今日覚えていただきたい「見ずして信ずる信仰」です。
信じて祈ることは、必要です。でも、祈り続けることだけではことが起こらない時があるのです。ある先生は、もう少し強く言われています。信じたから、この役人は出かけました。「こういう場合、まだ祈っているのは、不信仰のしるしです。この人は信じたから、祈りをやめて立ち上がりました。わたしたちの熱心な祈りが、しばしば不信仰からくることがあります。信じたら祈りをやめて、ただちに立ち上がるはずです。」 52そこで、息子の病気が良くなった時刻を尋ねると、僕たちは、「きのうの午後一時に熱が下がりました」と言った。 53それは、イエスが「あなたの息子は生きる」と言われたのと同じ時刻であることを、この父親は知った。そして、彼もその家族もこぞって信じた。」
では、わたしたちはいつ立ち上がったらよいでしょうか? これは本当に難しいことだと思います。しかし、祈りを聞いたイエス様は「帰りなさい。あなたの息子は生きる。」と声をかけてくださっているではありませんか。きっとその時が与えられ、わたしたちの心の耳に御声が聞こえるでしょう。聖霊に導かれて祈るのですから、聖霊がそれを教えてくださるでしょう。今、この役人は、イエス様の言葉によって安心して去り、心に平安を得たのです。これが本当の信仰です。主のことばを信じて、安心して主のもとから出てゆくのです。ここでの言葉は「帰りなさい」でした。それは、信じて行動しなさいということです。この役人は、それを信じて立ち上がりました。祈りとは、言葉だけではありません。祈りとは、祈りから立ち上がるところまでが祈りなのです。とヨハネは語ります。