礼拝メッセージ(2023年7月9日)
『 主よ わが岩 わが贖い主よ 』
東京バプテスト神学校専攻科
氷川英俊 神学生
詩編19編 

019編 001節
【指揮者によって。賛歌。ダビデの詩。】
019編 002節
天は神の栄光を物語り/大空は御手の業を示す。
019編 003節
昼は昼に語り伝え/夜は夜に知識を送る。
019編 004節
話すことも、語ることもなく/声は聞こえなくても
019編 005節
その響きは全地に/その言葉は世界の果てに向かう。そこに、神は太陽の幕屋を設けられた。
019編 006節
太陽は、花婿が天蓋から出るように/勇士が喜び勇んで道を走るように
019編 007節
天の果てを出で立ち/天の果てを目指して行く。その熱から隠れうるものはない。
019編 008節
主の律法は完全で、魂を生き返らせ/主の定めは真実で、無知な人に知恵を与える。
019編 009節
主の命令はまっすぐで、心に喜びを与え/主の戒めは清らかで、目に光を与える。
019編 010節
主への畏れは清く、いつまでも続き/主の裁きはまことで、ことごとく正しい。
019編 011節
金にまさり、多くの純金にまさって望ましく/蜜よりも、蜂の巣の滴りよりも甘い。
019編 012節
あなたの僕はそれらのことを熟慮し/それらを守って大きな報いを受けます。
019編 013節
知らずに犯した過ち、隠れた罪から/どうかわたしを清めてください。
019編 014節
あなたの僕を驕りから引き離し/支配されないようにしてください。そうすれば、重い背きの罪から清められ/わたしは完全になるでしょう。
019編 015節
どうか、わたしの口の言葉が御旨にかない/心の思いが御前に置かれますように。主よ、わたしの岩、わたしの贖い主よ。

詩編19編(新共同訳)

 大空を見て神の存在を感じたことはあるでしょうか。詩篇19篇では大空が創造の神の存在を示しているだけではなく、神のことばを物語っていると歌われています。神の偉大さそのものが大空を通して語られているのです。そして絶えることない大空の語りかけは世界中に、そしてすべての人に届いています。その神のことばの内容を詩人は六つ挙げています。「律法」、「定め」、「命令」、「戒め」、「畏れ」、「裁き」(8-10)です。このような神のことばは我々に生きるための力と知恵、喜び、そして真理を与えてくれます。

 では、我々はこの神の言葉にどのように応答すれは良いのでしょうか。詩人は「それらのことを熟慮し それらを守って大きな報いを受けます」(12)と言っています。しかし罪人である私たちは、戒めを守っているつもりでも罪を犯しています。神のことばを受け止めて守ろうとすればするほど逆に自分の罪深さが現れてきます。

 私は神学校に入り神について、イエスキリストについて、聖書について学べば学ほど自分の罪深さを深く感じるようになりました。こんなに罪深い私が何のために神学校で学んでいるのだろうという疑問が日増しに強くなりました。罪深い私にみことばを語る資格など全くないと思いました。そしてある日、夜中に目が覚めたところ、自分の罪深さが再び心の中に浮かんできました。その時に「あなたは確かに罪深い人間だ、でもだからこそ私のために働きなさい」というイエスキリストの声が聞こえました。その瞬間に私はイエスキリストのために自分の残りの人生を捧げようと思いました。その時にイエスキリストを通して私の罪が赦されたのだということを心の底から理解したのでした。

 罪深い私たちがみ前に受け入れられて神の恵みに与るには、イエスキリストによって贖われるしかありません。イエスキリストは十字架で自分の命という対価を払って私たちを買い戻してくださいました。ペトロはこのように言っています。「キリストも、罪のためにただ一度苦しまれました。正しい方が正しくない者たちのために苦しまれたのです。あなたがたを神のみもとへ導くためです。キリストは、肉では死に渡されましたが、霊では生きるものとされたのです。」(第一ペトロ3:18)。イエスキリストは正しくない私たちを神に導くために苦しみを受けられました。イエスキリストに従い行きましょう。