いやしは一人ではできない
トラウマからの回復、依存症からの解放などこの世界で大きな傷を受けた人たちが回復していくのは時間がかかります。それ以上に大変なのは身近に理解者や助ける人、支える人がいないことが一番の問題です。手術をしたならば必ずリハビリが必要であり、そのために多くの人たちがサポートにつきます。それでようやくその人は回復へと向かうことができるのです。本人の努力だけではどうにもならないのが痛みからの回復です。体の痛みがそうであれば人生での傷はなおさら助け手が必要です。しかし、今の社会ではそのことが理解されていません。社会に復帰するために家族、学校、職場、地域など理解しよう、支えようという意識を作り上げなければなりません。神さまは最初の人を創造されたとき、人は一人でいるのはよくないと言われ、その人にふさわしい助け手を創造されました。アダムとエバの誕生です。創世記2章で語られているアダムとエバの創造物語は単に人が人を必要とすることではない。人が人として生きるための根源的なことを語っているのです。いやしは一人ではできません。神さまと他者の愛にささえられてこそ私たちは前を進むことができるのです。