礼拝メッセージ(2018年5月27日)

「確かな希望」

聖書・コリントの信徒への手紙Ⅰ:15章50節~58節

林 健一 牧師

 

聖書・コリントの信徒への手紙Ⅰ・15章では復活についてパウロは語っています。キリスト教会そしてキリストを信じる人たちすべてにおいて主イエス・キリストの復活は確かな希望です。しかし、確かな希望であるキリストの復活を揺るがすような発言がコリントの教会のなかで起きていました。「死者の復活などない」(聖書・コリントの信徒への手紙Ⅰ・15章12節)コリント教会の人たちのなかにそのような発言をする人たちがいました。彼らは「キリストの復活」を信じていました。しかし、「自分たちはすでに復活してしまった」と理解し「もう死者の復活など必要ない」と言っていたのです。コリント教会の人々は「死者の復活」がないのなら今の私たちはどこに希望を置いて歩んでいけばよいのか?と信仰に迷いや疑いが生じてきたのです。

パウロはコリント教会の人たちに「いや、そうではない」。聖書・コリントの信徒への手紙Ⅰ・15章16節で「死者が復活しないのなら、キリストも復活しなかったはずです。」キリストの復活は私たち信じる者たちの確かな希望であり、どこまでも私たちとかかわりなしにありえなかったのだと。さらに「しかし、実際、キリストは死者の中から復活し、眠りについた人たちの初穂となられました。」(聖書・コリントの信徒への手紙Ⅰ・15章20節)ここにはっきりとキリストの復活と私たち信じる者たちの結びつきのあることを語ります。だからキリストにあって確かな希望を持ちなさいと!

パウロは聖書・コリントの信徒への手紙Ⅰ・15章50節から私たち信じる者たち!キリストにあって確かな希望を持つ者たちがどのように復活するのかを語ります。聖書・コリントの信徒への手紙Ⅰ・15章51節「あなたがたに神秘(ミュステーリオン)を告げます」。パウロは隠されていた神さまの秘密である救いのご計画「復活の奥義(ミステリー)」をコリント教会の人たちに語ります。

キリストが再び来られたなら「一瞬のうちに変えられ」(聖書・コリントの信徒への手紙Ⅰ・15章52節)る。私たちの「朽ちるべき」体は「朽ちないもの」着るようになり。(聖書・コリントの信徒への手紙Ⅰ・15章53節)そして私たちを苦しめていた最大の敵である「死」がキリストによる「勝利」に飲み込まれるのです(聖書・コリントの信徒への手紙Ⅰ・15章55節)。そのようなことを言っても信じられないと私たちは思うでしょう。確かに私たちはまだこのような現実を目にはしてはいません。しかし、私たちは主イエス・キリストがこの地上に来られ、歩まれ、死なれ、復活された、という事実を見るときに神さまの私たちになされる御業を知ることができるでしょう。キリストに結ばれている私たちはキリストと同じように復活するという確かな希望を持っているのです。

「主に結ばれているならば自分たちの苦労が決して無駄にならないことを、あなたがたは知っているはずです。」(聖書・コリントの信徒への手紙Ⅰ・15章58節)