礼拝メッセージ(2021年7月25日)

『 あなたは父を知っている 』  ルカによる福音書 10章:21~24節 林健一 牧師

 今日の聖書ではまず前半で、イエスさまが天の父なる神さまに祈っておられます。そして後半はイエスさまが弟子たちに語っておられるという、二つの部分からなっています。そして「聖霊によって喜びにあふれて言われた」(21)と書かれています。聖霊は神の霊です。ですからそれは神さまの喜びです。しかもこの「喜び」はただの喜びではありません。原文を見ると、「歓喜」です。ものすごい喜びです。 イエスさまは、何をそんなに喜ばれたのでしょうか?

 20節でイエスさまが「あなた方の名が天に記されていることを喜びなさい」とおっしゃっているように、天国にこの人たちの名前が記されている、つまり命の書のリストに名前が記されていることを、本当にお喜びなさったとも言えるでしょう。私たちと父なる神さまとの繋がりこそイエスさまが大いに喜ばれることなのです。

 21節です。「天地の主である父よ、あなたをほめたたえます。これらのことを知恵ある者や賢い者には隠して、幼子のような者にお示しになりました。そうです、父よ、これは御心に適うことでした。」神さまは意地悪をして「知恵ある者や賢い者」に意図して隠しておられるのではなく人間の知恵や賢さをもって神さまのことを知ることができないと言っておられるのです。幼子小さき者にこそ神さまは示されると言っておられます。

 そして最後に大切なこと、それはイエスさまが私たちに見せてくださるものしか見ることができないということ謙遜になっていきたいです。23節で「あなたがたの見ているものを見る目は幸いだ」とイエスさまは弟子たちに言われました。私たちはとかく知識や知恵を多く得れば人生が豊かになるとこの世ではそう教えられます。しかし今日読んだところではイエスさまがお示しになられたことを見る目が幸いであると言うのです。聖書を読むとき、祈るとき、こうして礼拝をしているとき 私たちはいかに多くのものを見て情報を得ようとしていることでしょう。大切なものを見る機会を失うことなくイエスさまが見せてくださるものを見て幸いな者と呼ばれたいと祈り願います。