礼拝メッセージ(2018年1月7日)

1月7日(日) 10:30~11:30

「グッド・ニュース」

聖書:マルコ1:1~15

 

 

わたしによる福音書
「マルコによる福音書」1月から聖書教育ではマルコによる福音書を一緒に読んでいきます。新約聖書には4つの福音書があります。新共同訳聖書では誰々による福音書とあるのです。人を救いに導く福音は人によって表され伝えられていくのです。私たちを通して福音が世界にもたらされる。新鮮な気持ちで「マルコによる福音書」を読み進めていきたいと思います。
「福音」の中心メッセージはイエス・キリストです。またイエス・キリストの福音はマタイ・マルコ・ルカ・ヨハネによる福音書としてそれぞれの視点で描かれているのです。それはイエス・キリストの福音が教えだけではない、福音によってイエスさまの人生にふれた彼らのように、私たちもイエスさまの人生の中に入っていくことであり、その中でイエスさまを信じ、福音に生かされていく経験をすることでもあります。そして、私にとって遠くに感じていた「福音」が他の人ではなく「わたしに与えられた福音」になっていきます。今度はマルコが福音を語ったように私が他の人びとに「わたしによる福音書」を持って語るようになるのです。

「福音の初め」
マルコによる福音書は「神の子イエス・キリストの福音の初め」(1:1)という言葉ではじまっています。「初め」という言葉に初めに注目しなければなりません。原文においては、この言葉が冒頭にあるのです。原文の語順に従って直訳すれば「初め、福音の、イエス・キリストの、神の子の」となります。この福音書は「初め」という言葉から始まっているのです。「初めに」という言い方は、創世記やヨハネによる福音書に出てくる「初めに」と出てくるこの世の初めないしはその前に何があったかを語っているのに対して、マルコは、「神の子イエス・キリストの福音」の初め(源)を語っているのです。「キリストの福音の初め」を語っているこの福音書こそ、「キリストの福音」を見つめていくための基本的な導きを与えてくれるのです。
では「福音」とは何でしょうか。この言葉は原文のギリシャ語では「エウアンゲリオン」です。「エウ」は「良い」という意味、「アンゲリオン」は「知らせ」という意味ですから「良い知らせ」という意味になります。「福音」はそれを漢字で表現したわけで、「福」は「良い、幸せな」、「音」という字は「音信」などとつながる「知らせ」という意味です。ちなみに英語では福音を普通「ゴスペル」と言います。「福音」とは「良い知らせ」という意味なのです。マルコによる福音書はイエス・キリストが福音の源であることを初めに語ります。イエス・キリストのご生涯をとおして私たちも福音の源にふれてまいりましょう。  (林)